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シンポジウム「多文化共生の学校づくり~地域との連携を中心に~」


趣旨 

外国人受け入れの拡大に伴い、外国につながる子どもも今後さらに増加し、学校における多文化共生の取組がますます重要となります。

このシンポジウムでは、外国につながる子どもが増え続けてきた横浜市での「多文化共生の学校づくり」の取り組みを「学校と地域の連携」と「1990年代から現在までの取り組み」の2つを軸に、実践者自らが語ります。そして、多文化共生の教育を実現し、外国につながる子どもを含めたすべての子どもの成長を社会が支えるにはどうしたらよいか、参加者とともに考えます。

書籍「新 多文化共生の学校づくり 横浜市の挑戦」出版記念として行いました。


 日時 2019年7月13日(土)13:30〜16:30

 会場 パシフィコ横浜 横浜国際協力センター6階会議室

参加者 約120人

 主催 明治大学国際日本学部山脇啓造研究室・公益財団法人横浜市国際交流協会

 後援 明石書店・横浜市教育委員会

登壇者 (敬称略)

    <報告者>

    金子正人(横浜市立南吉田小学校長)

    大沢朝美(横浜市立横浜吉田中学校国際教室担当教諭)

    王 慶紅(みなみ市民活動・多文化共生ラウンジ事業コーディネーター)

    中村暁晶(なか国際交流ラウンジ館長)

    甘粕亜矢(横浜市こども青少年局保育・人材教育課長、前横浜市教育委員会事務局国際教育課長)

    沼尾 実(鶴見国際交流ラウンジ館長補佐、IAPE(外国人児童生徒保護者連絡会)顧問)

    服部信雄(東京学芸大学教職大学院特命教授、元横浜市立いちょう小学校長)

    藤本哲夫(日本語支援拠点ひまわり統括指導員、前横浜市立南吉田小学校長)

    <モデレーター>

    木村博之(公益財団法人横浜市国際交流協会事務局担当次長)     山脇啓造(明治大学国際日本学部教授)

プログラム 

学校を始めとする現場の実践者による報告・パネル討論を、2部構成で行いました。

第一部「横浜市南区・中区における学校と地域の連携-成果と課題」

    1報告 南区における学校と地域の連携(金子正人・王 慶紅)

    2報告 中区における学校と地域の連携(大沢朝美・中村暁晶)

    3パネル討論 「横浜市南区・中区における学校と地域の連携-成果と課題」


    学校と、区域の国際交流の拠点である国際交流ラウンジをはじめとする地域団体や

    ボランティアが、連携しながら子どもや保護者と関わる様子が紹介されました。


第二部 「横浜市の取り組みの過去・現在・未来」

    1.報告 多文化共生の学校づくり~横浜市教育委員会の取組

        (1980年代から現在まで)(甘粕亜矢)

    2.報告 多文化共生の学校・地域づくり

        ~1990年代 鶴見・潮田中学校での取組(沼尾実)

    3.報告 つなぐ!多文化共生のいちょう小学校づくり(服部信雄)

    4.報告 国際化が進む南吉田小学校~ 7年間の取組を振り返って~(藤本哲夫)


1980年代から現在まで、時代と共に外国籍児童生徒・日本語指導が必要な児童生徒の状況が変わって来たこと、それに対応して学校現場や教育委員会が取り組みをしてきたことなどが語られました。学校の状況はときに複雑で、取り組みは困難を伴うこともあったことなど、現場ならではの報告もありました。


登壇者の皆さんからの数あるメッセージのなかでも「子どもと向き合い見守ること、子どもの夢や想いの実現を願うことは、国籍や言語に関係ない」こと、また、「すべての子どもたちが、学校で自分の文化を受け入れ、相手の文化も認め合う、多文化共生の学校づくりを目指したい」ということが、参加者の皆さんの心に響いたようでした。


<参加者アンケートから(一部抜粋)>

  • 横浜の多文化共生の学校づくりの歴史や思いがギュッ凝縮し全体像(のポイント)がわかる貴重なシンポジウムでした。

  • 多文化共生とは「だれもが」「安心して」「豊かに」生活できることであることをあらためて強く認識することができました。日々の活動に生かしたいと思います。

  • 多文化共生についての複雑さと素晴らしさを感じることができた。学校を通じて子どもから親から地域までつながりを持っていくことができると思った。

  • 学校の中で教師も生徒も保護者も互いに話し合え、学びあえる場(雰囲気)をいかに作るかを報告者の皆さんがそれぞれの立場で考え、実行してきた結果がとてもよい形で残ったということがわかった。

決してきれい話だけではなく、難しい点もあったのがよかったです。市民として外国につながる子どもや保護者との関係性を作ることに関わりたいと思いました。


シンポジウム第一部の様子

シンポジウム第二部の様子


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